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PMBOK®Guide 第8版 変更に関する最新情報

PMBOK第8版, pmbok 8th edition,

PMBOK®Guide 8th

PMBOK®Guide(PMBOK®ガイド)の第7版から第8版への変更が2025年に予定されています。​日本プロジェクトソリューションズでは、PMBOK®Guide第8版への変更に関する最新情報を日本語で、わかりやすくお伝えいたします。

※米国PMIによる最終的なPMBOK®Guide第8版と内容や表現などが異なる場合がございますので、あらかじめご了承くださいますよう、お願いいたします。

​※本ページでは様々な情報をもとにした当社の予想・予測情報が含まれます。本ページの情報を利用する場合は本ページのURLリンク等で出典元を掲示いただきますようお願いいたします。

PMBOK®Guide (PMBOK®ガイド) とは?

PMBOK®ガイド(Project Management Body of Knowledge、一般的に「ピンボック」と呼ばれることもあります)は、プロジェクトマネジメント知識体系を体系化したガイドの略称です。正式名称は「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(英語名: A Guide to the Project Management Body of Knowledge、略称: PMBOK Guide)」であり、プロジェクトマネジメント協会(PMI)によって発行されています。

このPMBOK®ガイドは、世界中で認められているプロジェクトマネジメントの国際標準として、多くの業界やプロジェクトに活用されています。例えば、建設、製造、ソフトウェア開発など、業種・業態問わず、多岐にわたるプロジェクトで活用されています。

PMBOK®Guide (PMBOK®ガイド) が変更される理由

PMBOK®ガイドが改訂される理由は、プロジェクトマネジメントの最新動向に対応し、業界のベストプラクティスを反映するためです。プロジェクトマネジメントの分野は、新技術や手法の導入により常に進化しており、PMBOK®ガイドはこうした変化を柔軟に取り入れています。
また、ANSI(アメリカ国家規格協会)のガイドラインに準拠し、グローバルな利用者の多様なニーズに応えるため、定期的な見直しが行われています。


この改訂により、実務者や組織にとってより使いやすく、現場で役立つガイドラインをPMIが提供しています。さらに、プロジェクト、プログラム、ポートフォリオマネジメントの実践を支える内容として進化し、多様な業界や国際的な環境にも適応しています。
PMBOK®ガイドの改訂は、プロジェクトの成功に欠かせない知識と実践を常に最新化する、重要なプロセスと言えるでしょう。

PMBOK®Guide(PMBOK®ガイド)第8版リリース日(予想)

PMBOK®ガイドの改訂時には、過去と同様に、正式版リリース前に英語のドラフト版が公開されます。このドラフト版は、有資格者、会員、有識者などの関係者から意見を収集するために一定の期間が設けられます。

今回のPMBOK®ガイド第8版のドラフト公開およびコメント収集期間は、2024年12月20日から2025年1月19日まで実施されました。

 

2025年1月現在、PMI(プロジェクトマネジメント協会)からPMBOK®ガイド第8版の正式なリリース日は発表されていません。しかし、PMIのWEBサイトやSNSで公開されたティザー画像には「COMING 2025」と記載されており、2025年中のリリースを目指していることがわかります

当社はPMIのATP(認定教育プロバイダー)であり、長年にわたりPMBOK®ガイドの変遷を確認してきました。その経験から、PMBOK®ガイド第8版のリリース時期については、2025年第3Q後半から第4Q(8月~12月)になると予想しています。

過去の事例から考えると、電子書籍が先行リリースされる場合や英語版のみが先行リリースされる場合、あるいは各言語が同時にリリースされる場合など、リリース日程には変動が生じる可能性があります。

以上を踏まえ、当社では2025年第3Q後半から第4Qにかけてのリリースを予想しています。

 

最新情報が入り次第、本ページを更新してお知らせいたします。

PMP® 試験とPMBOK®ガイドとの関係性

かつては、PMP®試験の出題がPMBOK®ガイドに基づいて行われていました。しかし現在では、PMBOK®ガイドはあくまでPMP®試験準備の参考図書のひとつであると、プロジェクトマネジメント協会(PMI)は述べています試験の出題範囲や概要については、ECO(Examination Content Outline)にて公開されています。​

とはいえ、当社がこれまでに多数のPMP®試験受験者を支援してきた経験から言えることは、PMBOK®ガイドが現在でもPMP®試験合格のために欠かせない重要な参考書であることは間違いありません

また、過去のPMBOK®ガイド改訂時には、PMP®試験の内容や出題範囲に変更が加えられてきた実績があります。そのため、2025年以降にPMP®試験を受験される方は、最新のPMBOK®ガイドに関する情報を必ず確認し、適切な学習計画を立てることが重要です。

効率的なPMP®試験対策のポイント

  • 最新のPMBOK®ガイド情報を随時チェックする。

  • ECO(Examination Content Outline)を活用して出題範囲を理解する。

  • 適切なタイミングで試験準備を開始し、最適な学習方法を選択する。

 

当ページでは、PMBOK®ガイド第8版に関する最新情報を随時更新し、受験者の皆さまに役立つ内容をお届けします。ぜひブックマークして定期的にご確認ください。

PMP® 試験変更の可能性と注意点

過去のPMBOK®ガイド改訂時を振り返ると、改訂後約6か月でPMP®試験の内容が変更される傾向があります。
もしもPMBOK®ガイド第8版のリリースが予想通り2025年第3Q後半から第4Q(8月~12月)であった場合、PMP®試験内容の変更は2026年1月~6月の間になると予想されます。

 

変更前の試験内容での受験のすすめ

PMBOK®ガイド改訂時には、受験者が困難に直面することが多い「最新教材や情報の不足」が発生しやすくなります
PMBOK®ガイドの日本語版リリースが英語版より遅れることや、最新版に準拠した参考書、研修、eラーニング、模擬試験などの教材が出揃うまでに時間がかかるため、最新情報を基にしたPMP®新試験対策が難しくなる場合があります。

一方、PMBOK®ガイド改訂前の時期は、教材や情報が最も豊富に揃っている時期です。そのため、PMP®試験は改訂前かつ試験内容変更前に受験することをおすすめします。
 

再受験時期への注意

PMBOK®ガイド改訂前やPMP®試験内容変更前に受験する場合は、受験日を設定する際に、不合格となった場合の再受験時期も考慮する必要があります。

例えば、現行のPMP®試験で受験し不合格となった場合、再受験の時期が新試験に切り替わっている可能性があります。このような事態を避けるため、スケジュール設定には十分な注意が必要です。

最新情報が入り次第、本ページを更新してお知らせいたします。​

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PMBOK®Guide(PMBOK®ガイド)第8版の主要な変更点

PMBOK®ガイド第8版では、PMBOK®ガイド第7版からいくつかの重要な変更が加えられています。以下に、注目すべき変更点をまとめました。

 

当ページの情報は、2024年12月20日から2025年1月19日にリリースされた​PMBOK®ガイド第8版ののドラフト版に基づいて記載されています。今後正式版がリリースされるまでの間に若干の変更が加えられる可能性がありますが、これまでの改訂の経緯から見ても、基本的な考え方や構成要素に大きな変更はないものと予想されます。

なお、PMBOK®ガイド第8版のドラフトは英語でリリースされており、本ページの日本語訳は英語のドラフトをもとに当社にて翻訳しています。

  1. ​「プロジェクトマネジメントの原理・原則」の変更 🔗
    PMBOK®ガイド第7版の「12の原理・原則」から、PMBOK®ガイド第8版では「6の原理・原則」に変更になりました。

     

  2. 「プロジェクト・パフォーマンス領域」の再定義 🔗
    PMBOK®ガイド第7版の「8つのプロジェクト・パフォーマンス領域」が、第8版では「7つのプロジェクトマネジメント・パフォーマンス領域」に変更になりました。

     

  3. 対応表(プロセス一覧表)の復活 🔗
    PMBOK®ガイド第6版に掲載されていた「プロジェクトマネジメント・プロセス群と知識エリアの対応表」が、PMBOK®ガイド第8版で「プロセス群とパフォーマンス領域の対応表」として復活しました。この対応表には「40のプロセス」が設定されています。

     

  4. ITTOフレームワークの復活 🔗
    PMBOK®ガイド第6版まで利用されていた「ITTO(インプット・ツールと技法・アウトプット)」のフレームワークが、PMBOK®ガイド第8版で復活しました。

     

  5. 「インプットとアウトプット」、「ツールと技法」の項目設定 🔗
    新たに、「インプットとアウトプット」や「ツールと技法」の項目が設定され、各インプット、アウトプット、ツールと技法の概要が確認できるようになっています。

     

  6. 付属文書(APPENDIX)の強化 🔗
    PMO(プロジェクトマネジメント・オフィス)やAIの活用、調達に関する情報が強化されています。

     

  7. ページ数の増加 🔗
    PMBOK®ガイド第8版は、PMBOK®ガイド第7版と比較して、「プロジェクトマネジメント標準」と「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド」の合計で約100ページ増加する見込みです。

     

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​1.「プロジェクトマネジメントの原理・原則」の変更

PMBOK®ガイド第7版とPMBOK®ガイド第8版の「プロジェクトマネジメントの原理・原則」の比較、変更は以下となります。

PMBOK®ガイド第8版の日本語訳は、PMBOK®ガイド第8版のドラフトをもとに当社にて翻訳しています。

PMBOK®ガイド 第8版
​プロジェクトマジメントの原理・原則

  1. 包括的な視点を採用する

  2. 価値に焦点を当てる

  3. プロセスと成果物に品質を組み込む

  4. 責任あるリーダーになる

  5. すべてのプロジェクト領域に持続可能性を統合する

  6. 自律性のある文化を構築する

PMBOK®ガイド 第7版
​プロジェクトマジメントの原理・原則

  1. 勤勉で、敬意を払い、面倒見の良いスチュワードであること

  2. 協働的なプロジェクト・チーム環境を構築すること

  3. ステークホルダーと効果的に関わること

  4. 価値に焦点を当てること

  5. システムの相互作用を認識し、評価し、対応すること

  6. リーダーシップを示すこと

  7. 状況に基づいてテーラリングすること

  8. プロセスと成果物に品質を組み込むこと

  9. 複雑さに対処すること

  10. リスク対応を最適化すること

  11. 適応力と回復力を持つこと

  12. 想定した将来の状態を達成するために変革できるようにすること

​2.「プロジェクト・パフォーマンス領域」の再定義

PMBOK®ガイド第7版の「8つのプロジェクト・パフォーマンス領域」から、PMBOK®ガイド第8版の「7つのプロジェクトマネジメント・パフォーマンス領域」への変更は以下となります。

PMBOK®ガイド第8版の日本語訳は、PMBOK®ガイド第8版のドラフトをもとに当社にて翻訳しています。

PMBOK®ガイド 第8版
プロジェクトマネジメント・パフォーマンス領域

  1. ガバナンス・パフォーマンス領域

  2. スコープ・パフォーマンス領域

  3. スケジュール・パフォーマンス領域

  4. ファイナンス・パフォーマンス領域

  5. ステークホルダー・パフォーマンス領域

  6. リソース・パフォーマンス領域

  7. リスク・パフォーマンス領域

PMBOK®ガイド 第7版
プロジェクト・パフォーマンス領域

  1. ステークホルダー・パフォーマンス領域

  2. チーム・パフォーマンス領域

  3. 開発アプローチとライフサイクル・パフォーマンス領域

  4. 計画パフォーマンス領域

  5. プロジェクト作業パフォーマンス領域

  6. デリバリー・パフォーマンス領域

  7. 測定パフォーマンス領域

  8. 不確かさパフォーマンス領域
     

​3. 対応表(プロセス一覧表)の復活

PMBOK®ガイド第6版に掲載されていた「プロジェクトマネジメント・プロセス群と知識エリアの対応表」が、PMBOK®ガイド第8版で「プロセス群とパフォーマンス領域の対応表」として復活しています。

改めてPMBOK®ガイド第6版までの5つのプロセス群の重要性が見直されています。
 

対比表は横軸に「5つのプロセス群」、縦軸に「7つのプロジェクトマネジメント・パフォーマンス領域」が設定されており、そのマトリックスの中に「40のプロセス」が設定されています。

この対比表の復活により、それぞれのプロジェクトマネジメント・パフォーマンス領域のプロセスを、どのプロセス群で行うべきかが改めて明確になりました。

PMBOK®ガイド第8版の日本語訳は、PMBOK®ガイド第8版のドラフトをもとに当社にて翻訳しています。

対比表.png

立上げプロセス群(2プロセス)

  • プロジェクト開始の承認

  • ステークホルダーの特定


計画プロセス群(19プロセス)

  • プロジェクト計画の統合と調整

  • スコープマネジメント計画の策定

  • 要求事項の収集

  • WBSの作成

  • スコープの定義

  • スケジュールの設計

  • スケジュールの作成

  • 財務管理計画の策定 

  • 内製か調達かの決定

  • コストの見積り

  • 予算の設定

  • ステークホルダー・エンゲージメント計画

  • コミュニケーション・マネジメント計画

  • 資源マネジメントの策定

  • アクティビティ資源の見積り

  • リスク・マネジメントの計画

  • リスクの特定

  • リスクの分析

  • リスク対応の計画


実行プロセス群(9プロセス)

  • プロジェクト実行の指揮と管理

  • プロジェクト知識の管理

  • スコープの検証

  • スポンサー・エンゲージメントのマネジメント

  • ステークホルダー・エンゲージメントのマネジメント

  • コミュニケーションのマネジメント

  • 資源の獲得

  • チームの指揮

  • リスク対応策の実行


監視・コントロール・プロセス群(9プロセス)

  • プロジェクトパフォーマンスの監視とコントロール

  • プロジェクトの変更管理

  • スコープの管理とコントロール

  • スケジュールの維持

  • 財務のコントロール

  • ステークホルダー・エンゲージメントの監視

  • コミュニケーションの監視

  • 資源のコントロール

  • リスクの監視


終結プロセス群(1プロセス)

  • プロジェクトまたはフェーズの終結
     

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​4. 対応ITTOフレームワークの復活

「ITTO」とは、Input(インプット)、Tools and Techniques(ツールと技法)、Output(アウトプット)の頭文字を取った略語で、PMBOK®ガイド第6版まで使用されていた重要な概念です。これは、プロジェクトマネジメントにおける各プロセスの仕組みを体系的に理解するための枠組みとして活用されていました。

PMBOK®ガイド第8版では、ITTOが改めて掲載され、「プロセス群とパフォーマンス領域の対応表」における「40のプロセス」の各プロセスに対して、ITTOが明確化されています。

 

ITTOの構成

  • Input(インプット)

    プロセスを実行するために必要なデータや情報、文書を指します。

  • Tools and Techniques(ツールと技法)

    インプットを処理し、アウトプットを生成するために使用される手段や方法です。

  • Output(アウトプット)

    プロセスの実行により生成される成果物や文書を指します。

PMBOK®ガイド第8版でITTOが復活したことにより、各プロセスのインプット、ツールと技法、アウトプットがさらに理解しやすくなり、それぞれのプロセス間の関係性もより明確になっています。

​5. 「インプットとアウトプット」、「ツールと技法」の項目設定

PMBOK®ガイド第8版の「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド」には、新たに「インプットとアウトプット(Inputs and Outputs)」および「ツールと技法(Tools and Techniques)」の大項目が追加されました。

「インプットとアウトプット」のセクションでは、40のプロセスに関連するインプットおよびアウトプットが、辞書のように頭文字順で並んでおり、それぞれの概要が記載されています。

同様に、「ツールと技法」のセクションでも、40のプロセスに関連する各ツールと技法が頭文字順に整理され、それぞれの概要が記載されています。

PMBOK®ガイド第8版にて、これらの新たな項目が設定されたことで、ITTOの各要素をより深く理解できるようになっています。

​6. 付属文書(APPENDIX)の強化

PMBOK®ガイド第7版の付属文書にもPMOに関する記述がありましたが、PMBOK®ガイド第8版ではこれに加えて、「プロセス重視から顧客中心のパートナーシップ重視」という新たな視点が加えられ、内容が進化しています。

さらに、AIに関する付属文書が新設されました。この文書では、プロジェクトマネジメントにおけるAIの重要性や関連性、一般的な活用例、そして倫理的な考慮事項が詳しく取り上げられています。

 

調達に関する付属文書も新設されており、調達に関する戦略的な影響や、内製と外部調達の意思決定プロセス、さらにプロジェクトマネジャーの役割について解説されています。

 

これらの付属文書は、PMBOK®ガイドが過去から一貫して最新の環境やニーズに対応していることを示しています。PMBOK®ガイド第8版においても、現在の最新状況を反映した内容となっています。

​​

​7. ページ数の増加

PMBOK®ガイド第8版は、第7版と比較して、「プロジェクトマネジメント標準」と「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド」のセクションを合わせた書籍全体のページ数が、英語版で約100ページ増加する見込みです。

これは、本ページで解説したように、第8版の改訂時に、一部でPMBOK®ガイド第6版のフレームワークや記述が復活したことによるものです。

 

今回の改訂を簡単に説明すると、第6版の内容と第7版の内容を統合し、よりシンプルかつ実践的な形にまとめたイメージです。
第6版ほど複雑すぎず、第7版ほど抽象的すぎないバランスを重視した改訂となっています。

 

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本ページの​更新履歴

​2025年1月11日 本ページをリリース

 

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